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モーターサイクルと自転車とキャンプの日々。

ギターをメンテナンスに出した

明けましておめでとうございます!もっと前に公開しようと思っていたのに、書き溜めていたら年を越してしまいました…。

昨年秋にギターを購入して日々楽しく練習していたのですが、カスタム欲がむくむくと湧いてきていろいろと調べ物をしてしまいました。弦やメンテナンス用品に始まり、ネック調整、フレット摺り合わせ、ハードウェア交換などなど…。

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凝り始めるとキリが無いのは分かっていますし、なにより練習が大事というのも理解しているつもりなんですが、もともと物が好きなので「きちんとした状態」や「良い材料や加工」にこだわってしまうのです。

VariaxとHelixのモデリング音源の進歩に驚いていたところでしたが、ギター調整技術にも大きな進歩があるようでした。

調べ物をしていてたどり着いたのは宮城県のギター工房GLIDEさん。ギターやアクセサリの通販、楽器の製作およびメンテナンスをされているショップさんです。

glide-guitar.jp

ここで実施されているギター調整の技術「PLEK」が気になったので、メールでいろいろお話してお願いすることにしました。

PLEK

かいつまんで説明すると、フレットと弦の高さを2次元で測定(弦別で考えると3次元)し、必要に応じてフレットの修正を実施してくれるサービスです。

ギターを電話ボックス大の機械に取り付け、3軸の金属加工機でフレット位置やネックの反りを測定、そのままフレット摺り合わせを実施できる機械です。

glide-guitar.jp

加工機としては複雑なものではなさそうですが、リペアマンが修正方法を検討するために必要な情報を視覚化するなど、ソフトウェア面に気を配られたシステムとして興味が湧きます。この辺りは職業病ですね。

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フレット毎の現在の高さと理想の高さ(GLIDEさんウェブサイトより)

評判はどうなのか?

GLIDEさんのブログには当然ながら良さそうな結果が並んでいるのですが、調べてみると類似の工作技術はなさそうですし、リペアマンが使いやすい形でソフトウェアと加工機を提供しているシステムは他に見当たりませんでした。

国内でGLIDEさん以外に導入されているショップもあり、大都市であればショップが1〜2程度は見つかります。PLEKは機械的な修正方針は出してくれるものの、ネックの反りや捻れは修正出来ないので、リペアマンがよく考えて使う道具と書かれているところが多いですね。全自動でホイホイやっていい結果になるなんてことはないんですよね。

個人ブログなどでも悪評が見当たりませんでしたし、友人も弾きやすいと言っていたのもあって依頼した、という次第です。

GLIDEの方と相談

ギターのメンテナンスについてGLIDEの方にメールで相談しました。

  • 新品のギターでもPLEKは有効なのか?
  • 同時に部品交換などはお願いできるか?

新品ギターの加工

まず、新品ギターといえどもネックには個性があり、まずは個性を知ること、必要に応じて調整・加工をすることで、最良のコンディションにすることが出来ると説明をいただきました。

新品ギターを即加工するという点は心理的にややブレーキがあったのですが、競技の用のモーターサイクルも一度バラしてから組み直すので、同じようなものだなと納得しました。もっとも、PLEKが面白そうなので試してみたい、という気持ちが大きいのも間違いないのですが。

ギターを購入した話はこちら。

blog.mitsukuni.org

部品の交換

また、あわせてロック式ペグとストラップピンへの交換をお願い出来るか尋ねたところ、こちらも実施できるとのことでした。

ヘッドの加工は避けたかったので、現在着いているものと穴位置が互換するペグを探してもらい、GOTOH SG381に交換することにしました。ストラップピンは定番のシャーラーです。

SG381はペグの裏側から手で締め込むタイプ。マグナムロックと悩みましたが、前から見たときにこちらの方が大人しいので。

ストラップロックピンは鉄板の製品を選択。

高校生の頃には高くて買えなかった憧れの部品を、大人の経済力でなんとかしている形です。あはは。

依頼から加工、返却まで

そんなわけで、いくつかのPLEK加工と同時にいくつかのパーツ交換を依頼することにしました。大まかなタイムラインとしては次のようになります。

  • 10月29日 ギター購入
  • 11月15日 申し込み
  • 11月17日 梱包材到着(※梱包材送ってもらえるとらくちんです。有料)
  • 11月18日 自宅からGLIDEへ発送
  • 11月20日 GLIDE到着
  • 11月29日 GLIDEから自宅へ発送
  • 11月30日 自宅到着

だいたい2週間くらいですね。

ギターが返ってきてどうか

返ってきたギターにカルテのような資料が同梱されていました。ナット、ネック、フレットの位置が並び、弦高がどのくらいかをグラフで見られます。

赤の実線が現状で、緑の実践がPLEKが提案する理想形とのことです。あちこちのブログに上がっている例だとメチャクチャなものもあるんですが、新品だけに大ズレはしていない様子。ただ、写真にも書かれていますが、5フレ付近とハイフレット側が要調整ポイント。

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PLEK測定内容

弦高はお任せにしました。セットアップ的には標準よりもちょい低めとのこと。いまいちグラフの読み方が分からない…(ナットの位置がおかしくて表示も影響を受けてそうですね)。

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フレット加工後のグラフ

さて、弾いてみた感触なのですが、ギターの良し悪しを語れる腕前でないというのはさておき、どの弦のどの位置を押さえても同じような感触で鳴るようになりました。特定の部分で弦高が高すぎたり低すぎたり、ペチペチと音が詰まったりはしません。加工前は5〜6弦5フレの辺りでビビる感触がありましたがバイーンと鳴ります。お、けっこう良いかも。

敢えて悪いところを探すとすれば、低めの弦高の弊害でヘッド側でネックを握り込んだときに6弦を押さえ、鳴ってしまうことがあります。弾き方で工夫しようとしてるんですが、今のところ上手くいかず難しいです。もう少しだけ弦高を上げても良かったかも知れません。まあこれも勉強かな、どうしても変えたくなったらまたメンテナンスに出せば良いし。

交換したGOTOHのロック式のペグもとても良いです。新品弦を張ってから安定するまでも早く、チョーキングしても弦がズレる感触がなくて安心。持ってるギターのペグ、全部これにしたい。

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しばらくセカンドギターで練習してたけど、やっぱりメインギターがあるとテンション上がる!たくさん練習しなければ。