地道にブログフィードを消化していると、RoppingiExpressさんのブログでフレームサイズについてのエントリに興味を引かれた。
うちの監督はフレームビルダなので、メンテナンスのお客さんが来ない限り工場でコツコツとフレームを溶接しています。お邪魔して話をしていると、ポジションやフレームの寸法についての考え方が聞けておもしろい。
[ad#text_only_square]
ヘッドチューブ長について: ヨーロッパ系のフレームは、RoppongiExpressさんの書かれているようにサイズが大きくなるとヘッドチューブが長くなる傾向がある。私のCinelliも同様(元がグランフォンド向けということもありますが)でLサイズフレームでは175mmもある。
これは、ヨーロッパ人の体型が身長に対する股下の割合が大きい(=足が長い)ため、それに合わせて最適化した結果、ヘッドチューブが長くなっているんじゃないかとのこと。
日本人はいわゆる胴長短足の体型が多いため、身長が高くなると胴の比率が大きくなるので長いトップチューブが必要になる。しかし、長いトップチューブを持つフレームでは、同時にヘッドチューブが長くなってしまうので、ポジションを合わせるのが難しいとのこと。
ハンドル落差あるいは骨盤の角度を一定範囲内に収めるのがキーポイントなのだろうか?
リアセンターについて: ラバネロでは用途によって変えているそうな。見聞きした話を総合すると、トラックバイクの場合は400mmかそれ未満、ロードは405mm程度。Cerveloは良いジオメトリだと言っていた。ちなみにCinelli Estrada 2008のリアセンターは実測410mmとやや長め。
個人的に、リアセンターは短い方が剛性があって反応が良いんじゃないかと思っていたが、短すぎるとシフトに難が出るというRoppongiExpressさんのコメントに納得。常識的に考えれば、タイヤの直径はほぼ一定だからシートチューブの角度に影響されて410mm +/- 10mm程度から大きく変わることはなさそう。でも、Beach abさんのダンシングマシーンのような自転車もあるし、先入観にとらわれずデザインすると新しい発見があるのかも知れない。
オートバイのポジション調整なんてハンドルやステップの位置を変更する程度だけど、自転車は人間がエンジンだから調整がシビア。自転車って面白い。
(追記) 用語については自転車探検!さんが詳しいです。
→自転車用語 (続き12) [ad#text_wide]