液体燃料バーナーは、自動車用のレギュラーガソリン、キャンプ用のホワイトガソリン、灯油、ケロシンなどなど様々な燃料が使えて、空のボトルであれば飛行機で移動もできる(稀に断られるらしいですが)便利なギアです。
なぜか液体燃料バーナーに魅力を感じてしまい、あれこれと買い増しています。
SOTO MUKA
最初に手に入れたのは、誕生日にいただいたSOTOのMUKAというモデル。白ガスと赤ガス(レギュラーガソリン)が使えて、爆音とともに大きな火力のあるバーナー。パッキングサイズも非常にコンパクトです。しかしある日、燃料漏れからの炎上事故を起こし、修理後、倉庫で眠っています…。
MSR DRAGONFLY
次に手に入れたのが、弱火ができるというMSRのドラゴンフライ。簡単な構造で信頼性が高く、灯油やジェット燃料(ケロシン)が使えます。現在のガソリンバーナーの主力はこれ。
Optimus Novaのレストア
ストームクッカーに載せられて弱火もできるという噂のOptimus Novaをメルカリで安く手に入れました。動作未確認、ポンプなしのジャンク品。ホースとクイックカップリングの形状から2000年初頭くらいのモデルっぽいです。運用するためにレストアします。
欠品部品をメルカリ、ヤフオクで探したのですが、残念ながら良いのがなくて断念。海外のサイトで安価に部品を購入できるところを見つけ、ポンプ、ホース(初期のNovaと現行はポンプ側のクイックカップリングが違います)、リペアキットを取り寄せました。
イギリスからストームクッカーに取り付けるためのアタッチメントも調達。品番9101の Optimus design Trangia adaptor for all generations of Nova, See Trangia spares for Trangia's own design,. というものです。
組み合わせるとこのように、ストームクッカーにきれいに収まります。
さて、リペアパーツを使ってスピンドルのOリング、フィルタ、ジェット、バーナープレートを新品に交換して使えるようになっただろうと思いきや、炎がまったく安定しなくて迷走します。
燃料経路が詰まってるのかと思い、清掃道具を探すためにスピンドル径を計測。バーナー側が3mm、軸部分が4mmほどでした。真鍮ブラシを調達して内部をきれいに磨きます。
エスコ 3.6x100mmミニチュア軸付ブラシ(真鍮製) EA819EP-9
- メディア: Tools & Hardware
余談ですが、次の動画は燃料経路の確認方法として有用でした。
残念ながら、清掃後も上手く燃焼しません。エアだけ出てくるような感じで、経路のどこからか2次エアを吸っているのかと考え、燃料経路をあちこち分解します。ポンプも全バラにしました。
ポンプのクイックカップリング部分はネジロックがついているのでうっかりバラしてはいけません。何もせず組み立てると燃料が漏れます!ネジロックを買って組み直し…。
ポンプシャフトのワンウェイバルブは、左側がポンプ本体として、この向きで組み立てる必要あり。一度逆向きに組んでしまい、加圧できなくて悩みました。
いろいろ試したにもかかわらず上手く燃えてくれなかったのですが、ある日ふと思いついて、白ガスをたっぷり使ってプレヒートを実施(以前はアルコールでプレヒートしてました)し、2分ほど熱してからバルブを開くと安定して燃えました!
いろいろトラブルがありましたが、総合するとプレヒートの熱が足りなかっただけのようです。残念なオチですが、運用可能になったので問題なし。
まとめ
液体燃料バーナーは個性的な製品が多いです。MUKAのように高火力なもの、Dragon FlyやNovaのように弱火ができるものがあって、どの製品も魅力的です。
火器としての安定度はOD缶、CB缶に分があると感じますが、飛行機に載せられること、燃料の調達性という点で液体燃料バーナーに利点を感じられます。いくつか製品を使ってみて、MUKAは燃料漏れで炎上したし、Novaは気難しいところがある(海外のレビューでもしばしば言及されています)ので、今のところ安心して使えるのはMSRという印象です。
ストームクッカーと液体燃料バーナーの組み合わせは面白そうなのでチャレンジしてみた次第で、レストアも無事に完了したし、フィールドに持ち出して遊んでみようと思います。