狩猟免許を取得してかれこれ数年経ちますが、生活が落ち着きを見せ始めたので猟銃を購入しました。Mossberg 500という12番径のポンプアクション散弾銃です。
ポンプアクションというのは銃の先の方を前後にガシャコンとやって装填する仕組みのことです。
狩猟免許をとったのはもう3年も前で、ペーパーハンターのまま過ごしていました。今年はもう更新です。 狩猟免許を取得した頃のブログエントリはこちら。
TL; DR
全部のプロセスは見てられないよ、という方向けの簡単なまとめ。
- 猟銃は所持できる人とできない人がいるよ
- 猟銃の所持は最短で4ヶ月ほどかかるよ
- 6回ほど所轄の警察署に行く必要があるよ
- 狩猟に限らず射撃目的でもいいよ
- 普通に社会生活を送っていれば必ず所持できるよ
猟銃所持に向けて
2023年の夏頃に思い立って猟銃所持に動き始めました。銃砲の所持許可プロセスは非常に厳格で、次のステップを踏む必要があります。
- 猟銃等初心者講習の受講と筆記試験の合格
- 教習資格認定申請
- 警察官による住居の訪問、聞き取り調査
- 教習資格認定書の交付
- 射撃教習の受講と実技試験の合格
- 猟銃の購入(仮押さえ)、ガンロッカーおよび装弾ロッカーの購入
- 銃砲所持許可申請
- 警察官によるガンロッカー、装弾ロッカーの設置確認
- 銃砲所持許可証の交付
- 銃砲の確認
初心者講習の受講
私の住む埼玉県では猟銃等初心者講習は2ヶ月1回程度開催されています。講習会は定員があり、申し込み先着順で席が埋まります。
9月5日に警察署で相談し、10月13日開催の講習に申し込むことができました。先にも書きましたが定員は先着順なので、申し込みができないと2ヶ月ほど先伸ばしになってしまいます。 すぐ申し込めたのはラッキーと言って良いかも知れません。
講習では、午前中に座学を受講し、午後にペーパーテストを受けます。50点満点中45点以上で合格。46点で合格しました。あぶなかった…。
ペーパーテストの難易度はちゃんと勉強していたら合格する難易度ですが舐めプしていると落ちます。一時期はひっかけ問題が多くて合格率が悪すぎた時期もあったようです(今回はそんなことなかったと思う)。
教習資格認定の申請
初心者講習に合格すると、次は教習資格認定の申請を行います。教習資格認定というのは 実銃を使った実技試験(射撃教習)を受けてもいいよ という証明書です。一連の手続きの中で最もハードルが高く感じるのがこれです。
欠格事項に触れないことを証明する診断書、身分証明書(破産してないことの証明)、同居親族の同意書などを持って警察署で申請すると、その場での面談があり、後日、居住確認のための自宅訪問、同居親族や同僚や親族などへ電話による聞き取り調査、周辺住民への聞き取り調査が実施されます。
申請後は処理期間がすぎるまでジッと待ちます。私の場合、10月24日に申請を行い、ちょうど1ヶ月後の11月24日に通りました。教習資格認定の標準処理期間は土日祝日を除く30日となっているので早かったのだと思います。
射撃教習
銃砲店さんを通して射撃場を予約し、12月8日に山梨県の鹿留(ししどめ)射撃場へ行ってきました。人生で初めて撃つ実銃です。
午前中は座学で銃の基本的な扱い方を教わり、分解・組み立て、据銃(銃を構える)の練習をします。
午後が実技で、トラップという競技でいくつかクレーを撃ち落とすと合格です。オレンジ色のクレーが粉々になる瞬間はかなり気持ちいいです。
人生で最初のショットは、なんと命中しました!そのとき使ったシェルは大事に保管してあります。
銃選びと所持の申請
射撃教習が終わったら実際に銃を選んで仮押さえします。銃砲店さんに譲渡許可証を出していただき、ふたたび警察署まで所持許可の申請に行きます。
銃選びでちょっと悩んでしまい、「これだ!」というよりも「これでいいや!」という銃に決めて12月22日に申請に行きました。
並行してガンロッカーと装弾ロッカーを購入して自宅に設置しました。うちは幸いなことに持ち家なので、容赦なく壁に固定します。賃貸の人は17kg以上の重りを入れるとか、ラブリコのような器具を使って固定することで、ロッカーそのものの移動が困難であると認められるそうです。
ちなみに銃はモスバーグの500コンボという製品にしました。クレー射撃用とスラッグ用の銃身がそれぞれ付属していて使い分けらるのと、価格が20万弱とお値ごろなのが良いです。どうせ欲しい銃は変わると思うので。
ガンロッカーと装弾ロッカーはKSK社のものにしました。このあたりはもう銃砲店さんのいいなりです。良いお客さんでしょうか?(笑) 銃は5丁入るので、後日見知らぬ銃が生えてきても安心です。
所持許可と銃の受領
年末をまたいでだいぶ待ったような気がしますが、2月1日に無事に許可が降りました。このとき心の底からホッとしたのを覚えています。
警察署に行って所持許可証を受け取り、おなじ週末に銃砲店に向かって銃を手元に持ってくることができました。
銃の確認
実は銃を受け取っても手続きは終わりではなく、今度は実際の銃を持って警察署に伺い、所持許可証の確認欄を埋めて貰う必要があります。
所持許可証と銃および替え銃身を持っていき、担当者に銃番号や長さなどを確認していただけばOK。 銃を表に持ち出すのはこのときが初めてで、ガンケースに入っているとはいえ、何かあったらどうしようと要らぬ心配をしてちょっと緊張します。
このとき同時に猟銃用火薬類等譲受許可証の手続きも行いました。実包を購入するために必要な書類です。
これで晴れて手続きが全て完了し、射撃・狩猟用途で銃を使うことができるようになりました。
2023年9月5日に動き始めて2024年2月3日に所持できるようになり、最終的には2月6日ですべての手続が完了したので、おおよそ5ヶ月程度かかりましたね。 初心者講習のタイミングが合えば最短で4ヶ月位になると思います。
これから
猟期は2月15日で終わってしまうため今季の狩猟者登録はしません。
狩猟のオフシーズンは射撃練習にいそしむぞ!と思っていたのですが…Twitter(現X)で知り合った猟師の方と話し、狩猟および有害鳥獣駆除でお世話になる予定になりました。 同じ週末に見学に行ったのですがそれはまた別のエントリで。
センシティブな内容が多いのでこのブログにはあんまり書かないかも知れません。最近更新してないし。 狩猟の話をたくさん読みたい・写真を見たい方は、 Twitter(現X)の別アカウントをフォローしてください。
新しい趣味を始めるのっていくつになっても楽しいものですね。新しい発見がたくさんです。 これから射撃・狩猟生活を楽しみたいと思います。